更年期と上手に付き合いましょう!

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世界一長寿となった日本人女性。「平均寿命85.99歳(平成19年)」は誇らしい数字ですが、一方では、この長い人生を自分らしく健康に過ごすための知恵が求められています。

更年期とは、閉経の前後約10年間のことを言います。閉経の平均が50歳くらいなので、一般には45〜55歳くらいまでをいいます。
更年期に入ると、卵巣の働きが衰えてきて、女性ホルモンが減少していきます。そうすると、脳の視床下部が卵巣機能を維持しようと全身に司令を出すのですが、その変化に脳と身体がついていけなくなって引き起こす様々な症状が更年期症状です。

のぼせ、ほてり、発汗などのいわゆる「ホットフラッシュ」といわれる症状から、冷え、動悸、肩こり、めまい、膝の痛み、疲労感、皮膚の乾燥感、また、心の症状としては、イライラ、うつ気分、不眠、集中力の低下などの症状です。更年期の症状は「不定愁訴」と呼ばれるくらい、つかみどころがなく、体のさまざまなところで感じます。

プレ更年期とは、30代後半から徐々に女性ホルモンが減り始めるために起こる症状です。30代前半で起こる更年期に似た症状は、ストレスや過激なダイエットなどにより卵巣機能が低下し、女性ホルモンが減少するために起こります。

時期は多少違っても、女性ホルモンの低下はだれにでもやってきます。それなのに、症状の重い軽いが人によって異なるのはなぜでしょうか?更年期の症状は、女性ホルモンの低下だけでなく、ストレスや本人の気質なども複雑に絡みあって起こります。
まじめで几帳面、完璧主義で責任感が強い、人からどう思われているか気になる、すぐに人を頼りにしてしまう、こういった人はストレスをためやすく 更年期障害の症状も重くなりがちです。 また、更年期は ちょうど親の介護の問題、子供の問題など 日常生活での変化や悩みの多い時期でもあります。 日々の生活で感じるストレスは人によって千差万別であり、ホルモンバランスもまた人によって異なります。そのため、更年期の症状は百人百様です。

更年期障害の治療は、話を十分に聞いて、一緒に考えることが大切です。症状が軽い場合は、お話を伺うだけで改善することもあります。ホルモン療法を受ける場合でも、お話をよく伺うことで治療効果がより高まります。

更年期障害は、誰にでも起こりうることで、精神的に弱いわけでも、なまけているわけでも、我慢がたりないわけでもありません。実際に、ホルモン治療を始めたとたんにすっかり症状が消えて驚く方も少なくありません。月経がきちんと来ていても、更年期症状が出る人も多いので、40歳を過ぎて「何だか調子が悪いな」と感じたら産婦人科専門医にご相談下さい。

ライフスタイルの変化と更年期

昔の女性は、閉経する50歳ごろには亡くなっていました。しかし、現在、日本人女性は世界一の長寿を謳歌するようになりました。と同時に、晩婚化、少子化し、一人の女性が一生に妊娠する回数は大きく減りました。そのため、昔の女性は生涯で計50回前後しか月経がなかったのに比べ、現代女性は450回と9倍も月経が来ています。それでも、閉経時期は昔と同じ50歳ころ。こうしてみると、閉経後の人生がいかに長いかがわかります。だからこそ、更年期障害はあきらめないで、治療を行っていただきたいと考えます。

更年期を迎えたら

更年期を迎えたら、健康的な生活を意識し、日々の習慣を見直してみましょう。

バランスのよい食事

生活習慣病や骨粗しょう症が気になりはじめる更年期からは、コレステロールや塩分を控え、ビタミン、ミネラル、カルシウムの豊富な食生活を心がけましょう。

適度な運動

ウォーキングやストレッチなどを習慣づけましょう。
血行が良くなり肩こりや腰痛などに効果があるほか、不眠やストレス解消にも役立ちます。
また、運動は血圧やコレステロールを下げる働きもあります。

更年期障害の治療法

更年期障害にはいくつかの治療法があります。日々の習慣を見直しても、症状が改善しない場合は、女性のからだの専門家である婦人科に相談してみましょう。

ホルモン補充療法

ホルモン補充療法とは、低下したエストロゲンを補う治療法です。エストロゲン欠乏によるのぼせ、ほてり、発汗、性交痛などの症状はもとより、気分の変調や関節痛など更年期以降のさまざまな症状を改善します。幅広い効果が認められ、生活の質の向上にも大きな貢献が期待できます。

漢方薬

からだ全体のバランスを整え、こころとからだを健康にすることを目的とした治療法で、更年期障害の症状にも効果があります。あなたにあった薬を選ぶためにも、自己判断でなく産婦人科医師に相談しましょう。

抗うつ剤・安定剤

抑うつ気分は多くの人が更年期に経験する症状ですが、気分の落ち込み、不安感や焦燥感が強い場合には、安定剤や抗うつ剤などの向精神薬も有効な場合があります。詳しくは医師までご相談下さい。

プラセンタ注射・点滴

プラセンタの最大の特徴として「自然治癒力の増大」があり、体の不調を慢性化させない自然薬として注目を集めています。
私が、更年期障害の治療にプラセンタをすすめる最大の理由は、「副作用が少ないこと」にあります。
ホルモン補充療法は、人によっては、副作用が見られるケースがありますが、プラセンタ注射は副作用がほとんどありません。
その上、患者さんによっては続けることにより効果が期待できる場合が多いことを見ておりますので、おすすめしております。
プラセンタ注射(メルスモン)は、更年期障害に対する保険適用が厚生労働省から許可されている医薬品です。
更年期の症状が見られた場合には、当院ではプラセンタ注射を保険適用でお受けする場合が多くなっております。
患者様の症状やご年齢などによりますので、詳しくは、診察の時に医師までご相談下さい。

※ 保険適用の場合、3割負担で490円のご負担(再診料を含む)になります。
※ 初診時には、初診料が加算されます。(再診料はかかりません)